好きなもの目録 その285 石森章太郎のリュウ三部作

西日本を縦断した台風21号や、震度7の北海道地震……、
日本に住んでいるかぎり他人事ではなく
私の住んでいる地域もいつ災害に遭ってもおかしくない状況なんで、
ブログの更新が出来るときにしとこうかなと……。

何度も書いてますが、
私は小学校高学年から高校二年の初めくらいまで
当時でもちょっと古い漫画家の単行本を少し集めていました。
手塚治虫、藤子不二雄、石森章太郎、つのだじろう、
横山光輝、水木しげる、白土三平、松本零士などなんすが、
1960年代中頃から1970年代までの藤子不二雄と
1960年代の水木しげるは今でも大好きなんですが、
それ以外の漫画家は、子供の頃は大好きだったのに大人になって
それほどでもないって感じに変化してます。
子供だったからネームバリューで価値があると思い込んでいたのかも……。
(大人になって感受性が衰えただけで、上記の漫画家の作品は面白いです)
私が大人になってから、手塚治虫と石森章太郎の評価が下がり、
楳図かずおの評価が上がってます。
手塚治虫と石森章太郎の漫画はあまり面白くないと私は思うんですが、
他人が手塚治虫と石森章太郎の漫画は面白くないと発言したら怒るという
アンビバレントな好きだけど好きじゃないみたいな感情です。
手塚治虫と石森章太郎は漫画表現とキャラクターや世界観作りが凄くて
後世に多大な影響を与えたんすが、多作のせいか物語(ストーリー)が弱く感じて
大人になって読み返すと話がそれほど面白くないってことに……。
否定的なこと書いてますが、手塚治虫が漫画の神様で、
石森章太郎が漫画の王様なのは揺るぎないっす。

石森章太郎は『サイボーグ009』『佐武と市捕物控』
『章太郎のファンタジーワールド ジュン』『リュウの道』
「きりとばらとほしと」などが代表作だと思うんですが、
私は『番長惑星』『魔法使いの弟子』とかがなんか好きだったので、
『リュウの道』『原始少年リュウ』『番長惑星』のリュウ三部作を目録に。
(※私が石森章太郎の漫画をよく読んでいたのが
石ノ森章太郎に改名する前だったので、表記を石森章太郎にしています)

リュウの三部作は、
第一部 太古編『原始少年リュウ』
第二部 現代編『番長惑星』
第三部 未来編『リュウの道』
みたいっす。

たまたま『原始少年リュウ』『番長惑星』を読み返しただけで
(『恐怖新聞』と同じダンボール箱に収納していたので)
『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』
『100分de石ノ森章太郎』に影響されたとかではないっす。
2018年が石森章太郎の生誕80周年なのを知らなかったっす。


標題:石森章太郎のリュウの道と原始少年リュウと番長惑星

分類:漫画>少年漫画>SF

■題名:リュウの道

作者:石森 章太郎 (石ノ森 章太郎)

発表年:1969年~1970年

製作国:日本

評価:S ★★★★★◎

■内容・雑記:
<登場人物>
リュウ:
柴田リュウ。

マリア:
マリア・ヘンダーソン。
石森章太郎は早逝した姉が大好きだったので、
弟のいるお姉さんキャラがヒロインの理想なのかも。

ジミイ:
本名は大西秀明……うそ、ジム・ヘンダーソン。
マリアの弟。
容姿は島村ジョーを子供にした感じ。

<話>
第一部 第一章 太陽系第三惑星―地球
① 長き眠りよりのめざめ
② 見知らぬ星
③ 出あい
④ 「栄光への脱出(エクソダス)」号
⑤ 新北京原人(ニューペキネンシス)
⑥ トラブル
⑦ ジャングルへ
⑧ 地の底を走る
⑨ 廃墟の町
⑩ 人間たち
⑪ マリア
⑫ 有尾人
⑬ リュウ“神(ゴット)”とあう
第一部 第二章 魔界二千キロ
① 収穫の塔
② 追跡者(トレーサー)
③ 風の谷
④ 砂漠 そして……
⑤ ロボット・シティ
⑥ 落人の森
⑦ 神と悪魔の町
⑧ 死と生の物語
ブリッジ(第二部への序章)
第二部 第一章
① 侵略するもの
② あやつり
③ 異常の“時”
④ 未来を支配するもの(プロローグ)
⑤ 未来を支配するもの
第二部 第二章
____終末のない終末 始まりのない始まり

<あらすじ>
読み直したんすが内容が濃いんで後で追記予定。


■題名:原始少年リュウ

作者:石森 章太郎 (石ノ森 章太郎)

発表年:1971年~1972年

製作国:日本

評価:C ★★◎くらい

■内容・雑記:
<登場人物>
リュウ:
猿人キティに育てられた白い肌の少年。
自分を産んだ本当の母を探して旅する。
火起こし、弓矢、犬ぞり、スキー、などを考えつく知性を持つ。

ラン:
オオツノの村に火種と交換に売られた少女。
『リュウの道』のマリアに相当するキャラ?

ドン:
ランの弟。
チコドン(恐竜の子供? テコドンって表記もある)と一緒にいる。
『リュウの道』のジミイに相当するキャラ?

キバ:
ある部落の長だったが、りゅうの王に部落全員(妻も子も)殺され
復讐のためりゅうの王を追い求めている。
体中傷だらけ。

タカ:
キバの弟。
様々な部落を支配統一し、その長になることが目的だったが、
自分の部落を破滅させたリュウを憎み執拗に追う。
白毛長原人の長になる。

ヤム:
ランをリュウに取られ憎んでいる。

トカゲ:
リザードマンやレプティリアンの祖先みたいな生物。
テレパシーを使え、カメレオンみたいな保護色になる。
二匹の対でリュウ達を襲うが一匹が返り討ちになり、
残ったもう一匹がリュウ達を付け狙う。


<あらすじ>
原始時代、キバトラ族で火の中から生まれたという不思議な女性が肌の白い赤子を産むが、
一族から呪われた子だと忌避され、りゅうの王(ティラノサウルス?)の生贄にされる。
しかし、子供を亡くした猿人キティに赤子は拾われリュウと名付けられ育てられる。
十数年後、少年になったリュウはオオツノの村に売られて来たランの前に現われる。
リュウに引き寄せられるようにりゅうの王が現われ村は全滅。
逃げ出したリュウとランはタカの支配する部落に捕まり、
リュウは殺されかけるがキバに助けられる。
リュウはランと弟のドンと合流し自分の母親探しに旅立つが――。

リュウの母親アイは、
祖先は星から降りてきた人という言い伝えがあるアトランチスの人で、
夫婦で探検旅行をしている途中で飛行艇が墜落し、
リュウの父は死に、母は原人達に捕まり、そこでリュウを産んだとか。

猿人や白毛長原人とかネアンデルタール人やデニソワ人のことかも。

光るトリの形状が円盤に白鳥の首と羽が生えているみたいなんで、
白鳥のおまるや白鳥の首が付いたチュチュっぽい。

私は原始時代の話より終盤のアトランチス関連の話の方が面白く感じる。
原始時代だと思っていたのは、実は文明が滅亡した後の未来の時代だった……
未来編に続く……みたいな感じで。
(時代設定は第四氷河期(第四紀氷河時代?)の前みたい)
『リュウの道』のリュウも毛皮着てるし。


■題名:番長惑星

作者:石森 章太郎 (石ノ森 章太郎)

発表年:1975年?~1976年
(※『週刊少年チャンピオン』1975年2号から連載なんで、
1974年末には雑誌が発売されていたのかも?)

製作国:日本

評価:C ★★☆くらい

■内容・雑記:
<登場人物>
リュウ:
等々力竜。
星城中学校(星城学園)の番長。
お稲荷さんの後ろの大木の穴に落ちた拍子に
パラレルワールド(多重世界)の別の地球に行く。
二つの世界の同一人物が合体した世にも珍しい存在。
ポルノに導かれ超能力に目覚める。

マリッペ:
リュウの幼馴染。
最初は髪型がツインテールだったのが、
久しぶりに登場する「イヌの鼻」からショートボブになっていて、
最後はリュウが元いた地球に帰るとポニーテールになっている。
ショートボブにカチューシャっていう髪型がミヤコと被るので、
あまり登場しないヒロイン二人が合体したのかと思った。
同じ髪型なら顔が良い私の方が上っていうミヤコへの対抗心なのかも?
でも、ポルノの登場でヒロインとしての存在感が完全になくなる。
『リュウの道』のマリアから名前を持ってきてるのかも?

ハカセ:
左巻ツトム。
星城中学校の秀才。SF知識が豊富なリュウの参謀役。
シャドウはマヤ族だと結論づけるが大ハズレ。
『オバケのQ太郎』のハカセが中学生になった感じかも。

バクダン:
伴太郎。
ロボット警察官に父親を殺された復讐からパトカーを爆破し
追われているところをリュウに助けられる。
爆弾作りの名人。

ツギハギ:
五井四狼。
五井財閥の息子で殺人許可証を持つ。
体中傷だらけで改造していて、左腕はロケットパンチ、
右手には電磁メス、左足にはマシンガンを内蔵している。
『リュウの道』のコンドル、
『原始少年リュウ』のキバに相当するキャラ?

ミヤコ:
五井都。ツギハギの妹。
金髪ショートボブで高慢な金持ちの娘。ツンデレ
「夢の底にキツネがいる」まではちょいちょい登場するが、
以降は「鋼鉄番長シャチ」にちょっとだけ登場するだけの負けヒロイン。

ネズミ:
二番屋?忠夫。
貴金属・宝石・時計店の息子で美人の姉がいる。
いつも葉巻を吸っているネズミ使い。
戦闘で片手を失い義手になる。

ニゲアシ:
富田哲朗。
逃げ足が速い。
戦闘で両足を失いロケット付き義足になる。

カタメ:
山奥の村に住んでいたトランスジェンダーの少年。
目ンない千鳥に片目を獲られた。
忍者のように身が軽い。

風祭 一:
片目眼帯の元新聞記者。
対シャドウのゲリラ組織サンシャインに入る。

ポルノ:
秋津久美。
マヤ族の国アトランチスの子孫。
スケバンの色情狂。

イヌ(犬):
二つの世界では犬の姿形が異なっている。

サタン・バード(悪魔鳥)とやみの使い魔:
悪魔鳥が飛ぶ夜はやみの使い魔が現われる。
「イースター島の巨大ロボット」に登場する鳥人(空中戦闘用兵士)
に似ているけど関係あるのか不明。
やみの使い魔は一つ目の巨人で目から円盤眼が飛び出す巨大なロボット型の母船。
『風の谷のナウシカ』の巨神兵や『シュナの旅』のみどり色の巨人っぽい。

八ツ目ネコ:
細長い体に六ツの目のような模様があり、高速で移動して幻惑する。

目ンない千鳥:
目がなくて夜行性で肉食の凶暴な鳥。学名キーラー。
長い鋭い嘴で獲物を刺し殺し、特に目玉が好物。

テツジン:
イースター島に眠る巨大ロボット。
鳥人の岩のタマゴにより意志を通わせる。

シャドウ(影):
世界をやみの世界から操っている第五惑星人。
超空間宇宙の地球型惑星から追放された犯罪者達の子孫。
ドクロのクモみたいなので耳の中から人間を支配する。


<話>
(プロローグ?)
エピソード① 人狩りマシン
エピソード② 三番目のブレーン
エピソード③ 殺人許可証
エピソード④ 暗黒の決闘
エピソード⑤ 爆弾革命
エピソード⑥ 知らない約束
エピソード⑦ 地底前世紀
エピソード⑧ 鉄砲玉がとんできた
エピソード⑨ リュウとドラゴン
エピソード⑩ 夢の底にキツネがいる
エピソード⑪ U・F・O(未確認飛行物体)
エピソード⑫ 夜―明日への闘いの序章
アタック① 標的は影
アタック② 目ンない千鳥
アタック③ ゲリラ対ゲリラ
アタック④ 乗っ取り
アタック⑤ イヌの鼻
アタック⑥ 望郷
アタック⑦ 歴史AとB
アタック⑧ たたり
アタック⑨ 父さん母さんわなのえさ
チャレンジ① スケバン転校生ポルノちゃん
チャレンジ② U・F・Oのいろいろ
チャレンジ③ 鋼鉄番長シャチ
チャレンジ④ 暴走族
チャレンジ⑤ 魔境からの招待状
アーマケドン① イースター島の巨大ロボット
アーマケドン② インカ帝国のロケット
アーマケドン③ バミューダ・トライアングル
アーマケドン④ 大ピラミッドの遺産
アーマケドン⑤ 故郷
エピローグ


<あらすじ>
喧嘩で大勢に囲まれたリュウ(等々力竜)が隠れた
お稲荷さんの大木の穴は多重世界の別の地球に繋がっていた。
そこは奇妙な犬やロボット警察官が浮浪者を撃ち殺す
強ければ勝利者になれる弱肉強食の世界だった。
しかし、本当に世界を闇から支配していたのが
シャドウ(宇宙人)であることを知ったリュウは仲間を集め対抗しようと、
ゲリラ組織サンシャインやマヤ族の子孫やシャドウに反乱したロボットなどと手を組む。
反乱ロボットの話では地球人は第五惑星人(シャドウ)によって作られた人造人間だという。
メキシコで超空間を行き来出来るインカ帝国のロケットを手に入れ、
大ピラミッドで全ての秘密と力を手に入れたリュウは
シャドウの基地があるバミューダトライアングルへ攻め込み勝利する。
残党を追い元いた地球に帰るリュウ――。


物語の最初の方は、特徴のある仲間を一人一人集めて、
その仲間達と協力してパラレルワールドの地球の体制に反抗するのかと思ったら、
なんか敵は宇宙人ということになり、
ポルノが登場するとそれまでの仲間達の存在感が一気に薄れ、
リュウが超能力を使えるようになるとパワーインフレになって
仲間達の存在感がほとんどなくなり、ポルノだけがリュウと一緒にいる状態に。
「夜―明日への闘いの序章」が話の盛り上がりのピークで以降は惰性って感じ。
(エピソードまでは面白いけど、チャレンジ以降が面白くないかな)

シャドウ(影)が、マヤ族だったり、
破壊された第五惑星人の生き残りだったり、
超空間宇宙の地球型惑星から追放された犯罪者達の子孫だったり、
設定がコロコロ変わる。

「地底前世紀」の下水道の怪物とか
日野日出志の漫画に登場してもおかしくない。
「リュウとドラゴン」ではブルース・リーが登場。
当時の人気を物語っているのかな。
「イースター島の巨大ロボット」でテツジンが仲間になるのかと思ったら、
テツジン同士が戦って全滅。

宇宙人(レプティリアンなど)が世界を裏から操っていて、
人類は宇宙人によって作られた人造人間で
ロボットに管理されたり虫による洗脳――とか、
シュメール文明に記されたニビルのアヌンナキみたいな感じもするし、
イルミナティとかの陰謀論っぽいし、雑誌『ムー』的なオカルト。
連載当時の時代背景からかリュウ達やゲリラ組織サンシャインなどの言動が
反体制の左翼ゲリラに見える。

一つ目の巨人ロボットや人類が人造人間なのが
ちょっとだけ『風の谷のナウシカ』っぽく感じる。


『リュウの道』の頃の画風が私は一番好きで、
『原始少年リュウ』『番長惑星』と画風が荒く(手抜きに)なっていくように感じる。
『リュウの道』『原始少年リュウ』のリュウは真面目だけど、
『番長惑星』のリュウは石森章太郎のアダルト漫画の主人公の様にけっこうスケベ。

石森章太郎のSF漫画は、最初の設定とか面白いんすが、
途中から、色情狂みたいなエロい女性キャラが登場して、
主人公が超能力に目覚めたら、最後に大爆発して悟って終わりってパターン。

私が石森章太郎の漫画をよく読んでいたのは中学生の頃だったんすが、
まだSFの知識が全然無かったので、石森章太郎のSF漫画の設定とか
よく考え付くな。と感心していたと思うんすが、
大人になり、海外のSF小説などに元ネタがあるとわかると、
SF設定が表層的に使われているだけで設定を上手く生かした内容に思えないのが、
今の私が石森章太郎をあまり評価していない理由かも。
でも、トキワ荘グループの中では一番絵が上手いと思う。
1960年代後半から1970年くらいにかけての石森章太郎は、
斬新なコマ割りやレイアウトや美麗な絵など
当時の漫画家の中でトップクラスの上手さだと思う。

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この記事へのコメント

MHK
2018年09月16日 00:04
こんばんは。アニマンさんの変わらない投稿、最高です〜。まんが道でも石森章太郎の画力はすごい!!!と言ってましたね。さすが。
いつも素敵な記事をありがとうございます◎

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