好きなもの目録 その242 富本たつやの CROQUIS

数ヶ月前に、FMラジオ(NHK-FMではない)を聴き流していると、
番組の途中のコーナーかトークで流れる曲が気になるので
曲名とアーティスト名を教えてください。
いつも曲の途中で終わるので、最後まで流してください――
みたいなリクエストがあって放送されたのが、
YMO の「RYDEEN」だったので衝撃受けたんすよね……。
今の若い人って、YMO (イエロー・マジック・オーケストラ)知らないのか……、
しかも一番有名だと思う「RYDEEN」を……絶句。って感じになったっす。
まぁ、自分が当然のように知っていることでも、
他の人は知らないなんてのは普通のことで、
自分が生まれる(物心つく)前の
音楽や映画や漫画やアニメなどのことを知らないのは当たり前なんですが、
最近、テレビやラジオやネットなどで、
私が有名だと、知っていて当然だと思うモノについて知らない人の方が多いのに愕然とするっす。
私からすると2000年なんて、つい最近のことのように思えるんすが、
もう17年経ってるんで、今の高校生なんかは2000年以前のことなんてわからないだろうなぁ。と
その時代を過ご(体験)していないと、
後追いで観聴きするのでは当時の熱狂(雰囲気)はわからないし。

私が一番熱心に漫画(単行本や雑誌など)を読んだり集めていたのが、
1980年代中頃から1990年代初頭なんですが、
(1980年代中頃以前は、手塚治虫や藤子不二雄や水木しげるなどを集めていた)
その当時私が好きだった漫画家は、江川達也や上條淳士や萩原一至や永野譲や士郎正宗などで
世間(オタク界隈)の人気も凄くて影響力のあるカリスマだったんすよ。
(江川達也は今ではバカにされがちですが当時は流行の最先端いってたし、
士郎正宗も今みたいなエロいイラストだけを描く人ではなかったし)
それで、富本たつや(真行寺たつや)も隠れた人気というか、
私の周りでは好きな(影響を受けた)人が多かったっす。
富本たつやといえば、アニメーター(富本起矢)時代の
『くりいむレモン 媚・妹・Baby』
『くりいむレモン エスカレーション ~今夜はハードコア~』
が社会現象起こして、『くりいむレモン 黒猫館』っていう傑作もあるし、
『表面張力』っていう伝説のSM同人誌が代表作だと思うんすが、
このブログは建前上、好きなエッチな作品や人物などは書かないことにしているので、
「好きなもの目録」に『黒猫館』や『表面張力』を入れると評価:S なんですが入れられないので
代りに私が好きな富本たつやの漫画『CROQUIS [クロッキー]』を目録に。


標題:富本たつやのクロッキー

分類:漫画>青年漫画

■題名:CROQUIS [クロッキー]

作者:富本 たつや (真行寺 たつや)

発表年:1990年~1991年

製作国:日本

評価:C ★★◎

■備考:
第一章・真理絵 (※第1巻 第一章)
第二章・細雪 (※単行本未収録)
第三章・(※不明)
第四章・想い出 (※第1巻 第四章)
第五章・(※不明)
第六章・(※不明)
第七章・(※不明)
第八章・(※不明)
第九章・ヴォカリーズ (※第1巻 第三章)
第十章・リラの館 (※第2巻 第四章)
第十一章・DADDY (※第2巻 第二章)
第十二章・春の嵐 (※単行本未収録)
第十三章・ぼくと観光バスに乗ってみませんか (※第2巻 第六章)
第十四章・灰色の迷子たち (※第2巻 第七章)
第十五章・どうせならHAPPY END (※第2巻 第五章)
第十六章・恋するカレン (※第2巻 第三章)
第十七章・内野席の少女(ひと) (※第2巻 第一章/内野席の女)
第十八章・MAMMY (※第2巻 第八章)
終章・…再び夏の終わりに (※第2巻 第九章)

※YOUNG Hip (ヤングヒップ)掲載順なんですが、
私の手持ちの切り抜きが第四章・第九章~終章しか無く、
終章に、話は第一章“真理絵”の世界に戻る。――とあるのと、
第二章・細雪が単行本未収録らしいので確定できるんすが、
それ以外の下記の単行本第1巻収録の話が、第三章・第五章~第八章のどれなのか不明。
第1巻 第二章/ヴェニスの夏の日
第1巻 第五章/夢の破片(かけら)
第1巻 第六章/奈津美(前編)
______________奈津美(後編)
第1巻 第七章/蛍狩りの夜
第1巻 第八章/髪を切った夏
誰か奇特な人が、1990年~1991年頃のヤングヒップ(雑誌)の古本を持っていたり、
国会図書館には無いみたいなんで明治大学米沢嘉博記念図書館で調べたりして、
Wikipedia にでも書いてくれないかな……。

<単行本>
01. 真理絵
02. ヴェニスの夏の日
03. ヴォカリーズ
04. 想い出
05. 夢の破片(かけら)
06. 奈津美(前編)
____奈津美(後編)
07. 蛍狩りの夜
08. 髪を切った夏
「PART 2」
01. 内野席の少女(ひと)
02. DADDY
03. 恋するカレン
04. リラの館
05. どうせならHAPPY END
06. ぼくと観光バスに乗ってみませんか
07. 灰色の迷子たち
08. MAMMY
09. …再び夏の終わりに
※ワニマガジンコミックスには、「細雪」「春の嵐」が載って無い。

■内容:
「真理絵」は、高校1年美術部男子と高校2年美術部元部員女子の話。

「ヴェニスの夏の日」は、女子校の百合(レズ)の話。
モチーフやネタなどは――
映画『旅情』の「ヴェニスの夏の日 - スタンリー・ブラック指揮 / マントヴァーニ・オーケストラ」

「ヴォカリーズ」は、男子中学生と女性音楽教師の話。
モチーフやネタなどは――
「ヴォカリーズ - セルゲイ・ラフマニノフ」

「想い出」は、高校3年男子と高校3年図書委員女子の話。
モチーフやネタなどは――
『知と愛 - ヘルマン・ヘッセ / 高橋 健二 訳』
『車輪の下 - ヘルマン・ヘッセ / 高橋 健二 訳』

「夢の破片」は、女性アニメーター(仕上げ)と男性アニメスタジオ進行の話。

「奈津美」は、男性教師とその恋人の妹・女子高生の話。

「蛍狩りの夜」は、留年した高校生?男子と田舎の中学生?の従妹の話。

「髪を切った夏」は、失恋した高校2年?女子と同級生の早漏の男子の話。

「内野席の少女」は、女子大生二人(親友)の精神的レズっぽい話。
原案協力・稲毛滉人(漫画のアシスタントみたい)

「DADDY」は、女子大生とその父親の話。
父親が『香港特捜Lady』の平田警部補と同じキャラ。

「恋するカレン」は、洋楽好きの男子高校生と漫画好きの女子高生がコミケに行って別れる話。
巷ではルービックキューブが流行り、
海の向こうでJ・L(ジョン・レノン?)が不慮の死をとげた――その頃。とあり、
大瀧詠一のニューアルバム「ロングバケーション(ロング・バケイション)」
を探す場面があり、季節は夏なんで1981年頃の時代設定みたい。
男子高校生の部屋に『クリムゾン・キングの宮殿 - キング・クリムゾン』がある。
コミケの描写で、ナチスの軍服や、
吾妻ひでおの『スクラップ学園』の「パトスってふんでも死なないのよね」などにも見られる
マスクに黒いコートの変質者や、
『機動戦士ガンダム』のアムロのコスプレが登場する。
モチーフやネタなどは――
『A LONG VACATION - 大滝 詠一』
『いとしのレイラ - デレク・アンド・ザ・ドミノス』

「リラの館」は、帰国子女の高校2年女子と中学1年生男子の御主人様と犬の話。

「どうせならHAPPY END」は、
映画研究会の男子高校生と幼馴染の女子高生が
女宇宙刑事アニーみたいな自主制作映画を撮る話。
自主映画『宇宙婦警KAGUYA』の内容は『ブレードランナー』と『ヒドゥン』らしい。
細野不二彦の『あどりぶシネ倶楽部』っぽい。

「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」は、
森田童子好きの女子大生が男に遊ばれ妊娠・堕胎するが、高校からの男友達と結ばれる話。
1993年のドラマ『高校教師』で森田童子のブームが再燃するより前の発表。
モチーフやネタなどは――
「ぼくと観光バスに乗ってみませんか - 森田 童子」

「灰色の迷子たち」は、ヤクザとその親友の男子高校生の同性愛の話。

「MAMMY」は、女子高生とその母親(シングルマザー)の話。
絵理(女子高生)の恋人の名前が真行寺。
絵理の友人は『NG騎士ラムネ&40』のココアじゃないよ。

「…再び夏の終わりに」は、
第一章の「真理絵」の主人公が上京して美術学院生になり、
憧れの先輩と再会し昔の恋愛にけりをつけ、女子美術学院生と新しい恋愛を始める話。

「細雪」は、単行本未収録。
当時の私は、友人が持ってたヤングヒップで読んだかもしれないんですが、
記憶にまったくないので内容はわかりません。
谷崎潤一郎とかがモチーフやネタなのか?

「春の嵐」は、単行本未収録。
学級委員の男子高校生と先輩の高校3年女子の話。
もてあそばれた少年が先輩を監禁して乱暴しようとしたら
最初は嫌がっていた先輩もまんざらではなかった。

■雑記:
当時の私はまつもと泉系の絵が好きだったので、
表紙イラストを描いていた水原マサキを目当てに
YOUNG Hip (ヤングヒップ)をときどき買っていたっす。
そこに載っていたのが富本たつやの『クロッキー』なんですが、
その前の作品『こともなし凶一郎!!』が、
当時よくあった江川達也の『BE FREE!』みたいな漫画であまり面白くなく、
富本たつやはアニメやイラストは良いけど漫画の才能はあまりないと思っていたんすが、
『クロッキー』は、ちょっとHな甘酸っぱい恋愛や失恋、倒錯した恋愛など、
特に第1巻(1巻の表記はなく無印)に載っている話が良くて好きでした。
確かヤングヒップの裏表紙には『伊集院光のOh!デカナイト』の広告が載っていて、
ニッポン放送の周波数と同じ124.2キロの体重をキャッチフレーズにした
タキシード姿の伊集院光を初めて見たような……。
友人が『伊集院光のオールナイトニッポン』を聞いていて
芳賀ゆいの話題をしていたけど私は聴いてなくて、
『Oh!デカナイト』から伊集院光のラジオを聴き始めたかな。

安原いちるの『ANGEL(ハートマーク)BEAT』や、
玉越博幸の『BOYS BE…』など、
当時、オムニバスの恋愛漫画がいくつかあって
富本たつやの『CROQUIS』もその内の一つかな。
「真理絵」「ヴェニスの夏の日」「ヴォカリーズ」「想い出」「夢の破片」
「蛍狩りの夜」「恋するカレン」「リラの館」「どうせならHAPPY END」
「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」「…再び夏の終わりに」が私は好きかな。
「真理絵」「夢の破片」「恋するカレン」「…再び夏の終わりに」とかは、
高校美術部や美術学院、アニメーターやコミケの話なんで
富本たつやの実体験が入っているのか、ちょっと感傷的で面白い。
『くりいむレモン エスカレーション』や「ヴェニスの夏の日」とか、
レズ(女性同士の関係性)の話が上手い。

富本たつやは『こともなし凶一郎!!』『香港特捜Lady』や「DADDY」「MAMMY」などの
おちゃらけた(ギャグとアクション)話より
メランコリックでセンチメンタルな話の方が面白いと私は思うんですが、
本人(ライターズ・メッセージ)によると、
暗い話を描くとひたすらおちこむ――らしいので
体調や精神状態を考慮して明るい話の漫画を描いて、
暗い話の漫画はあまり描かないのかな。

"好きなもの目録 その242 富本たつやの CROQUIS" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント